商用版および特定の教育版ライセンスでは、標準設定が含まれたインストールパッケージを作成するオプションが提供されます。このインストールパッケージを使用すると、カスタマイズした設定に従って複数のワークステーションにArchicadをインストールすることにより、時間を節約できます。
ネットワークインストールパッケージには、次の設定を事前に定義できます。
- 作業環境設定
- DXF-DWG変換設定
- プロジェクトテンプレート
この場合、自動的にインストールプロセスを記録してインストールパッケージを作成する特別なインストールオプションを選択します。この結果作成されたインストールファイルは、任意の数のクライアントマシンで起動できます。このプロセスについては、以降で詳しく説明します。
教育機関向けの注記:教育機関でArchicadライセンスを登録した場合、インストールパッケージ作成プロセスを使用して記録されたインストールを作成すると、カスタム定義設定ではなく出荷時のデフォルト設定でも、同じプログラムのコピーを簡単に複数インストールできます。
ネットワークインストール手順
カスタムインストールパッケージを作成するには、次のように操作します。
7.[Defaults/Archicad]サブフォルダの作成
8.[Defaults/DXF-DWG Translators]フォルダの作成
9.DXF/DWG Translator List.xmlファイルを追加
10.Archicadのアンインストール(インストールの再実行)
1.標準シングルインストールの完了
最初に、単一のクライアントマシンでArchicadの標準インストールを行います。
「Archicad 21をインストールする」の手順に従います。「標準」セットアップを選択してください。
次に、下記の説明のように、作業環境/テンプレート/DXF-DWG変換設定を指定します。
2.作業環境設定のカスタマイズ
Archicadを起動し、[オプション]→[作業環境]ダイアログボックスを使用して、標準作業環境設定をセットアップします。カスタム標準のほとんどのオプションは、[データ保護/完全性]、[ネットワークとアップデート]、[特殊フォルダ]の3つのダイアログボックスに存在します。
これらのオプションを設定したらその設定をスキームとして保存し、会社のデフォルトのプロファイルにそのスキームを保存します。プロファイルを保存するには、[オプション]→[作業環境]→[作業環境プロファイル]と選択します。
3.テンプレートのカスタマイズ
テンプレートファイルはいくつでも作成して保存できます。テンプレートファイルには、ライブラリマネージャーによってロードされるライブラリへのリンクが組み込まれています(「オフィス標準ライブラリ」など)。テンプレートには、プロジェクト環境設定(作業単位、ゾーンの計算などの環境設定)、およびマスタレイアウト、プロジェクト情報、コンポーネントなどの項目(立面図マーカー、建物全体など)も組み込むことができます。
[ファイル]→[名前を付けて保存]を使用して各テンプレートを保存します(Archicadテンプレートファイル:*.tpl)。
4.DXF/DWG変換設定のカスタマイズ
標準のDXF/DWG変換設定を指定するには、[DXF-DWG変換設定]ダイアログボックス([ファイル]→[ファイル特殊]→[DXF-DWG変換設定])を使用します。次の2つのワークフローのいずれかに従います。
•カスタマイズした変換設定ファイルをユーザーが各ローカルコンピュータにダウンロードする場合
•カスタマイズした変換設定ファイルをデフォルトフォルダの適切なサブフォルダに配置します(下記の手順8を参照)。
•ユーザーが中央の場所からDXF/DWG変換設定にアクセスする場合
•[変換設定]ダイアログボックスから、カスタマイズした変換設定をサーバー上の共有フォルダに保存します。DXF-DWG TranslatorList.xmlファイルも作成されます。これは変換設定の参照のリストです。このXMLファイルをデフォルトフォルダに追加します(下記の手順9を参照)。
5.Archicadを終了
6.デフォルトフォルダの作成
任意の場所に一時的なデフォルトフォルダを作成します。
次の手順で説明するように、このデフォルトフォルダ内にサブフォルダを作成し、保存されているカスタマイズしたデフォルトを追加します。
7.[Defaults/Archicad]サブフォルダの作成
•保存されている[WorkEnvironment]フォルダとその中身を[Archicad]サブフォルダに追加します。
保存されている[WorkEnvironment]フォルダを検索する場所: ユーザー\<ユーザー名>\AppData\Roaming\Graphisoft\Archicad-64 xx.0.0 yyy (Windowsの場合) ~/ライブラリ/Preferences/Graphisoft/AC-64 xx.0.0 yyy (Macの場合) (xxはArchicadのバージョンの番号、yyyはArchicadの言語バージョンを表しています) |
•また、保存されているテンプレートファイル(拡張子 .tpl)を[Archicad]サブフォルダに追加します。
8.[Defaults/DXF-DWG Translators]フォルダの作成
カスタマイズした変換設定ファイルをユーザーが各ローカルコンピュータにダウンロードする場合はこれを行います。それ以外の場合は、手順9を参照してください。
•保存されている[Translator]フォルダの中身を[DXF-DWG Translators]サブフォルダに追加します。
保存されている[Translator]フォルダを検索する場所: ユーザー\<ユーザー名>\GRAPHISOFT\DXF-DWG Translators xx.0.0. yyy (Windowsの場合) ~/ライブラリ/<ユーザー名>/GRAPHISOFT/DXF-DWG Translators xx.0.0. yyy (Macの場合) |
9.DXF/DWG Translator List.xmlファイルを追加
DXF/DWG Translator List.xmlファイルをデフォルトフォルダに追加します(ユーザーが中央の場所からDXF/DWG変換設定にアクセスする場合はこれを行います)。
Translator List XMLファイルを検索する場所: ユーザー\<ユーザー名>\AppData\Roaming\Graphisoft\Archicad-64 xx.0.0 yyy R1\Dxf-Dwg Preferences\ (Windowsの場合) ~/ライブラリ/Preferences/Graphisoft/AC-64 xx.0.0 yyy v1. (Macの場合) |
10.Archicadのアンインストール(インストールの再実行)
Archicadをコンピュータからアンインストールし、インストーラをもう一度実行します。
別の方法として、サーバー上または別のマシンでArchicadのインストーラを実行します。
11.スタートアップ画面
Archicad DVDを挿入するか、Archicad 21ダウンロードフォルダをダブルクリック(展開)すると、スタートアップ画面が表示されます。
12.インストレーションウィザードの開始
[GRAPHISOFT Archicadをインストール]をクリックして、Archicadインストールウィザードを開始します。
13.ようこそ画面
インストールを続行する前に、実行中の全てのプログラムを閉じてください。
[BIM Managerとしてインストール]というオプションをクリックします。
[次へ]をクリックします。
14.ライセンスタイプの選択
Archicadのハードウェアまたはソフトウェアキーまたはシリアル番号(教育版および体験版ライセンスのみ)のうちいずれか、ライセンスタイプに対応するオプションをクリックします。
[次へ]をクリックします。
15. ライセンス契約
ライセンス契約をよく読んで、「同意する」にチェックし、[次へ]をクリックします。
16.プログラムフォルダの選択
このページで、インストール先のファイルパスを指定できます。通常デフォルトで指示されるパスを選択すると、今後のアップデートインストールに手間がかかりません。
ファイルパスを確定する場合は、[次へ]をクリックします。
17.設定タイプを選択
ネットワークインストールを準備するために、[インストールパッケージ作成]オプションを選択します。
インストールウィザードの画面に、「記録されたインストール」というメッセージが表示されます。
18.プログラムコンポーネントの選択
インストールする機能を選択します。
選択して[次へ]をクリックします。
19.標準設定のインストール
[標準デフォルトをインストール]をオンにして、先に作成したデフォルトフォルダ(作業環境/変換設定/テンプレート)のファイルパスの場所を入力します (上記の手順6の「デフォルトフォルダの作成」を参照)。
[次へ]をクリックします。
20.カスタマイズした作業環境のインストール
[事前定義済みプロファイルセット]を選択して、カスタマイズした作業環境をインストールパッケージに含めます。
21.標準テンプレートをインストール
このチェックボックスをオンにして、保存しているテンプレートをインストールパッケージに含めます。
22.インストール概要
この画面では選択した設定を案内しています。必要に応じてインストール設定を修正できます。
[インストール]をクリックしてインストールを開始します。
23.インストール
ハードウェアによっては、このプロセスに数分かかることがあります。
24.作業環境のインポート
以前のバージョンの作業環境をインポートしないでください。デフォルトの選択を変更しないでください。
[次へ]をクリックします。
25.ショートカット/自動更新
ここで、Archicad 21のデスクトップショートカットを作成できます。
[更新の確認を自動で行う](デフォルトではオン)の設定を確認します。
[次へ]をクリックします。
26.コンピュータの再起動
インストールプロセスにCodeMeterのインストールが含まれる場合は、ここでコンピュータを再起動するように指示されます。[はい]をクリックすると(推奨)、インストールパッケージを使用する各クライアントコンピュータで再起動が実行されます。
27.ファイル保存先の指定
インストールパッケージのパスの場所を指定し、[次へ]をクリックして確定します。
インストールパッケージが書き込まれます。ハードウェアによっては、このプロセスに数分かかることがあります。
[終了]をクリックしてインストーラを終了します。コンピュータを再起動するように指示される場合があります。
これでインストールパッケージの作成は終了です。クライアントマシンでこのパッケージを起動する場合は、インストールウィザードにオプションが表示されず、すぐにインストールプロセスが開始されます。
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