ARCHICADの一覧表では、要素の体積や表面積、長さなどをフィールドとして表示させることができます。
いくつかなじみのない項目もあるかもしれません。今回は、外面表面積と内面表面積を例にどのような値かをみてみましょう。
リファレンスガイドではどのような説明になっているかをまずは確認します。外面正味表面積は「壁の外側の表面積。開口部、切り取り、およびソリッド編集は考慮されます。」と記載されています。図を見ると壁の外面の面積を取得していることが確認できます。内面はその反対側の面を指していることも確認できます。
「正味」という単語は、実際の形状から計算されます。ドアや窓で入力した開口部の面積や切り取り、ソリッド編集などで削り取られた箇所はそちらも考慮されます。「計算された」という単語は、それに加え、[プロジェクト設定]>[計算単位/規則]で設定された計算条件をそれに加えたものになります。「総」は、開口部や切り取り、ソリッド編集を無視した場合の値になります。
まとめると「壁の外面正味表面積」は下記になります。他の要素も同様の名前付けになっています。
壁の・・・要素は壁
外面・・・壁の外側
正味・・・開口、切り取り、ソリッドでの計算を含めた
表面積・・・表面積
単独の壁ではそのようになっていますが、組み合わせた場合は外面と内面の違いを確認しましょう。下図の場合、内面、外面の表面積はどうなるでしょうか。
一覧表で表面積を確認すると、外面も内面も同じ値となっています。
ARCHICADでは、各要素の外面、内面を取得するため、下の図のように計算されています。平面図で見ると外面が青い線、内面が緑の線で計算されるため、単層の場合は、どちらも同じ値が一覧表に表示されます。
複合構造の場合はどうでしょうか。ビルディングマテリアルによる優先度が各層によって行われますが、表面積として表示される内容は外面がオレンジの線分の範囲、内面が茶色の線分の範囲となります。
では、視覚的に見えている範囲の表面積を一覧表に表示させたい場合はどのように設定するのでしょうか。この場合は、要素からの表面積でなく材質の一覧表から作成します。
一覧表には、「要素」「構成要素」「材質」の3種類の一覧表が作成でき、露出面の表面積を一覧表にしたい場合は、「材質」の一覧表を使用します。こちらの一覧表を使用するとビルディングマテリアルではなく、材質による表面積をの計算となりますので、表示させたい箇所(内側と外側、上下面)の材質を分けておく必要があります。一般的には、壁は上下にスラブがありますが、上下面の表面が露出している場合は、同じ材質を使用しているとそちらも表面積に含まれてしまうため、別の材質にしておきます。
先ほどの壁に材質上書きを適用させ、フィールドに「材質名」「露出面」を指定すると下記のようになります。
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