ARCHICADの「干渉検出」機能は、モデル内の3D要素の干渉を検出します。干渉は要素同士が物理的に交差している必要があります。ビルディングマテリアルの交差の優先度によって、同じレイヤーの交差グループの場合、優先度ベースの接続により、干渉箇所は包絡処理が行われるため、干渉要素としてはみなされません。
例えば、鉄骨部材の柱、梁とRC床の要素の干渉検出を行う場合、レイヤーの交差グループが同じ場合、干渉としては検出されません。干渉を検出させるようにするためには、レイヤーの交差グループを別のグループにします。
ARCHICADメニューバー[デザイン]>[干渉検出]で検出します。
手順
まず干渉を確認したい要素のレイヤーの交差グループを確認します。今回は図のような鉄骨部材の柱、梁と、RC床の要素の確認を行います。このモデルは、ARCHICAD サンプルプロジェクトを用いています。
まず、スラブのレイヤーと柱、梁のレイヤーの交差グループを確認します。同じ交差グループにある場合は、ビルディングマテリアルの交差の優先度により包絡処理が行われないため、レイヤー設定から交差グループを変更します。スラブのレイヤーを「1」、柱、梁のレイヤーを「10」として別の交差グループになるようにします。
レイヤーの設定を確認できたら、環境検出を行います。[デザイン]>[干渉検出]をクリック、干渉検出のウィンドウを表示します。今回の要素はレイヤー内の要素の干渉検出を行いますので、下記のようにグループ1にスラブのレイヤー、グループ2に梁、柱のレイヤーを条件に追加します。
確認をクリックして干渉検出を実行すると、結果が表示され、検出された要素にマークアップが追加されます。
マークアップツールで干渉箇所をここに確認できます。
(注意:マークアップツール機能はARCHICAD23までの機能です)
干渉検出を行う際は、下記をご確認ください:
• 表示レイヤー上の要素のみが考慮されます
• 接触しているだけの要素は干渉要素とはみなされません
• 優先度ベースの接続は干渉としてみなされません
• ソリッド編集は無視されます
• 3D切断面は無視されます
• 干渉部分の体積/ 表面積の許容値を定義できます。干渉部分の体積/ 表面積が定義した許容値を超過していない場合、干渉とみなされません。
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