BIMcloudが動作するには、BIMcloud ManagerとBIMcloud Serverというコンポーネントが最低限必要になります。BIMcloud ManagerとBIMcloud Serverは、それぞれインストールする必要があります。
この二つのコンポーネントは同一のマシンにも、別々のマシンに分けても構築することが可能ですが、利用規模に応じて選択する必要があります。どのような構成のBIMcloudを構築するかは、1-3.ハードウェアを準備する を参照し、利用規模に合った構築方法を検討してください。
コンポーネントを別々のマシンにインストールするか、同一マシンにインストールするかで、方法が少し異なります。
※ BIMcloud Basicの場合は、同一マシンにBIMcloud ManagerとBIMcloud Serverをインストールする必要があります。また、インストール可能なBIMcloud Serverは1台のみとなり、チームワークで共有可能なArchicadのバージョンも1つのバージョンのみとなります。
1、同一のマシンにインストールする場合は、BIMcloudを同一のPCにインストール方法 をご参照ください。
2、BIMcloud Basicをインストールする場合は、BIMcloud Basicのインストール方法 をご参照ください。
3、ここでは、BIMcloudを別のマシンにインストールする場合を説明します。
基本的な順序は次のとおりです。
1.BIMcloud Manager のインストールと設定
① インストールプログラムを実行
BIMcloudをダウンロード からインストールプログラムをダウンロードし、実行します。
② インストールオプションの選択
新しいBIMcloudまたは、BIMcloud Basicコンポーネントのインストール を選択します。
既存のコンポーネントのアップデート は、インストール済みのBIMcloud自体をバージョンアップする際に選びます。
③ セットアップタイプを選択
単一コンポーネントのインストール を選びます。
④ コンポーネントの選択
BIMcloud Manager を選びます。
⑤ 言語の選択
希望する言語を選択します。
⑥ 使用条件の同意確認
⑦ インストール場所を指定
デフォルトの場所と異なる場合は指定します。
⑧ インストールの開始
内容を確認し、インストール をクリックすると開始されます。
⑨ インストール後の設定
インストールが終了したら、設定 をクリックして設定を行います。
⑩ BIMcloud Manager の基本設定
画面と下表の説明を参考に、必要事項を設定します。
設定が完了したら 起動 をクリックします。自動的にブラウザに遷移します。
設定する事項 | 説明 |
表示名 |
各所に表示されるBIMcloud名として使用されます。 デフォルトでは、コンピュータ名が使用されています。 |
ポート |
空いているポート番号を入力します。デフォルトでは、22000以降で空いている番号が入力されます。右側の三角形をクリックすると、未使用ポートを検索し、自動で入力されます。 |
標準の'materadmin'ユーザーの パスワード作成 |
全てのデータへのフルアクセスできるマスター管理者(masteradmin)のログインパスワードとなります。 |
データフォルダ |
BIMcloud Manager のデータを格納場所です。プロジェクトは、BIMcloud Server で設定した場所に保存されます。 |
バックアップ |
BIMcloud Managerのバックアップの有効/無効が設定できます。ボックスをオンにした場合、バックアップフォルダの保存先のパスを指定する必要があります |
2.BIMcloud Server のインストールと設定
①②③ は、上記の BIMcloud Manager と同様です。
➃ コンポーネントの選択
BIMcloud Server を選びます。
⑤ 使用条件の同意確認
⑥ インストール場所を指定
デフォルトの場所と異なる場合は指定します。
⑦ インストールの開始
内容を確認し、インストール をクリックすると開始されます。
⑧ インストール後の設定
インストールが終了したら、設定 をクリックして設定を行います。
⑨ BIMcloud Server の基本設定
画面と下表の説明を参考に、必要事項を設定します。
セキュリティ設定では、BIMcloud Managerに接続するための認証キーを貼り付けし、
最後に 起動 をクリックします。
認証キーの取得は、ペアリングさせる方法を知りたい をご参照ください。
設定する事項 | 説明 |
ポート |
空いているポート番号を入力します。デフォルトでは、22001以降で空いている番号が入力されます。右側の三角形をクリックすると、未使用ポートを検索し、自動で入力されます。 |
データフォルダ |
チームワークプロジェクト、ライブラリ、キャッシュの保存先です。特段の事情がない場合は、デフォルトの場所をお勧めします。 |
ファイルストレージ |
PDFやDXFなど、上記データフォルダ以外のアップロードしたデータの保存先です。 |
バックアップ | BIMcloud Serverのバックアップの有効/無効が設定できます。ボックスをオンにした場合、バックアップフォルダの保存先のパスを指定する必要があります。 |
スナップショット |
デフォルトでは、.archive という拡張子が付いて、BIMcloud Server のインストールフォルダに保存されますが、任意のフォルダを選択することもできます。ボックスをオンにして、参照からフォルダパスを指定します。 |
BIMcloud Managerの認証キー |
ブラウザの管理画面に表示されるトークンです。コピーしたものを貼り付けられます。 |
3.BIMcloud の初期設定
BIMcloudを開始するための初期設定はブラウザから行います。
BIMcloud Manager のインストールと設定の完了後、
[ 起動] をクリックすると、自動的にブラウザに遷移し、設定画面が表示されます。
自動的に表示されない場合は、ブラウザを起動してアドレスバーに
『 http://localhost:PORT 』 と入力し、ページを開いてください。
PORT の部分は、「1.BIMcloud Manager の設定」で設定したポート番号を入力してください。
① ブラウザでの設定
起動 をクリックします。
② マスター管理者としてログイン
「1.BIMcloud Manager の設定」で設定したmasteradmin のパスワードを入力します。
③ 最初のユーザーを作成
マスター管理者以外のユーザーを作成します。
ここで作成するユーザーが、BIMcloud Manager の最初のサーバー管理者になります。
➃ 製品プランの選択
製品プランの選択で、BIMcloud を選択し、続行 をクリックします。
⑤ サーバーアドレス設定
Archicad からアクセスするアドレスを指定します。
コンピュータ名、IP アドレス、会社のドメインが使用できます。
現在のアドレスを表示をクリックすると、使用可能なアドレスが選択できます。
⑥ メールサーバーの設定
ユーザーに通知をメールで行う場合に使用するメールサーバーの設定をします。
メールでの通知を行わない場合や後で設定を行う場合は、この設定をスキップできます。
⑦ 設定完了
設定が完了すると次のメッセージが表示され、初期設定は終了となります。
「マスター管理者として続行」をクリックすると以下の画面が表示されます。
ログイン後、左上のベルのマークをクリックし、BIMcloud Manager設定を開きます。
⑦ BIMcloud Serverのペアリング
左側のペインのサーバーの一覧にBIMcloud Serverが表示されていない場合は、BIMcloud Serverとのペアリングを行ないます。
ルートの「サーバー」をクリックし、右端に表示される「+(プラス)」をクリック、「ペア」を選択します。
「新規BIMcloud Serverをペアリング」のポップアップが表示されます。「BIMcloud Managerのトークン」の文字列をクリップボードにコピー(Ctrl+C)します。
「BIMcloud Serverの設定」を開きます。Windowsデスクトップの場合は、タスクバーの雲マークをクリックします。
先ほどインストールしたBIMcloud Serverを選択し、「設定」をクリックします。
「次へ」をクリックし画面を遷移していくと、3つめに「セキュリティ設定」が表示されます。「BIMcloud Managerの認証キー」の入力欄に、先ほどコピーしたBIMcloud Managerのトークンをペーストします。BIMcloud Serverを再起動します。
再起動が完了すると、設定完了が表示されます。
ブラウザに戻り、ペアリング設定の続きを行ないます。BIMcloud Serverをプルダウンリストから選択すると、サーバーアドレスの入力欄にBIMcloud Serverのアドレスが自動的に入力されます。
BIMcloud Serverの表示名を入力します。
これでペアリング完了です。
サーバー一覧にはBIMcloud MangaerとBIMcloud Serverが表示されています。BIMcloud Managerは1台のみですが、BIMcloud Serverは複数ペアリングすることができます。プロジェクトによってBIMcloud Serverを分けて管理することもできますので、BIMcloudの利用規模や運用計画に応じて構成を検討してください。
BIMcloudへの接続確認
ArchicadからBIMcloudへの接続が確認できたら、これでBIMcloudのインストールは終わりです。
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